【Week 16】海外に出て得るもの・失うもの
こんにちは、MATSUKOです。
week15はレブカ出張があり皆さまに沢山お伝えしたいことがあるのですが一度飛ばして、
week 16(ちょうど先週)について書き記します。
先週はJICAシニアボランティアの送別会がありました。
今回日本へ帰国される方はシニアといっても40代の若い方(JICAボランティにおけるシニアの年齢制限は40歳~69歳)。
職種が都市計画なので仮に「トシさん」と呼ばせていただきます。
トシさんはフィジーへカメラを3台持ってくるほどカメラ好きで、各イベントで毎回たくさんの写真を撮ってくれていました。
それだけでなく、地元のイベントや山登りの幹事・引率を積極的に引き受けてくださる方。
もちろん皆からの信頼が厚く、マラソンという共通の趣味もあり、MATSUKOもトシさんのことを非常に慕っておりました。
トシさんはまさに「奉仕の精神」の権化。
そのトシさんの最後のスピーチで心に残った言葉があります。
「今回とてもフィジーが好きになりました。でも、得たものも大きい分、失ったものもあるのが事実です」
そう。得ると同時に失うのが自然の摂理。
ちょうど読んでいた桜井章一氏の
「人生という道の先々にあるすべてのものは、失うための導きである」
(講談社『負けない技術』より引用)
という文章にも重なり、改めて自分の価値観・人生観を考えさせられるきっかけにもなりました。
親元や地元を離れるなかで、このような「得たと同時に失う経験」をお持ちの方は少なくないでしょう。
ですが、働いたり、結婚したりとある程度人生のステージが進んでから経験することは、若い頃とはまた違うものだなあとも思います。
協力隊は企業派遣と異なり、日本人へのレポーティング等は少ないなかで現地にどっぷり浸かるため、日本にいる家族や友人との距離が離れやすい傾向は正直あるかもしれません。
日本にいる側からするとあまりに「非現実的」な日常なのです。
そんなことを考えながら、ものすごく久々に『星の王子様』を読んでいると、名言が目に飛び込んできました。
「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ」
まさにその通り。
その瞬間、世界の輪郭が変わったかのように感じました。
昔読んだときは、「子どもっぽい話だな」というくらいの印象しかなかったのに。
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸をかくしているからだよ」
これって、ラピュタの『君をのせて』の歌詞になっている
「あの地平線 輝くのはどこかに君をかくしているから」
の元になっているのでしょうかね。
美しい物語だなあ、と素直に感激してしまいました。
とにかく間違いない名著です。
そして、この本が読み継がれているこの地球って、捨てたもんじゃないなぁと思うのでした。
それでは失礼します~